デンタルニュース

歯医者を途中で変えることはできる?

デンタルニュース担当スタッフ、歯科衛生士の平野です。

歯医者に通院していると、「治療途中だけど、通うのを辞めたい」「歯医者を変えたいけど、勝手に変えていいのかな?」と思ったことのある方もいるのではないでしょうか?理由としては、引っ越しや仕事の都合で通院が難しくなったり、担当医と治療方針について合わないと感じていたりなど、さまざまだと思います。

結論からいうと、治療途中で歯医者を変えることは可能です。

この記事では、歯医者を途中で変えることのメリット・デメリットや注意点、自分に合う歯医者の探し方を紹介しています。治療途中で歯医者を変えようと思っている方は参考にしてみてくださいね。

歯科医院のイメージ

歯医者を途中で変えることはできる

歯医者を治療途中で変えることは可能であり、法的な手続きも必要ありません。私が今まで歯医者で勤務してきた経験上でも、治療途中で来院された方もいれば、転院された方もいらっしゃいました。担当医に歯医者を変えることを言いづらいと感じるようであれば、必ず報告しなければならないという義務もありません。

ただし、今すでに歯医者の予約を取っている場合は、無断キャンセルしてしまうと他の患者さんの迷惑になってしまうこともあるので、必ず予約をキャンセルしてから転院するようにしましょう。転院には以下のようなメリットとデメリットがあります。

歯医者を途中で変えるメリット

歯医者が変わることで、設備や担当医も変わるので、新しい検査や診断により、見逃されていた問題を見つけることができる可能性があります。また、今よりも家や職場から通いやすい歯医者を選ぶことで、通院がしやすくなりますね。事前に歯医者の情報を調べ、自分の症状や希望に合った歯医者を選択することで、治療方針や説明に納得できる可能性が高まるでしょう。

歯医者を途中で変えるデメリット

治療するにあたってお口の中の情報が必要であるため、転院先でもレントゲン写真や検査などは再び行うことがほとんどです。そのため、レントゲン撮影の料金や初診料などの費用が二重にかかります。

紹介されて転院する場合は紹介状を作成するため、治療内容の引き継ぎがきちんとされていることが多いですが、無断で転院した場合は、引き継ぎがスムーズにされていないため、診察や治療が最初からやり直しになる可能性があります。

また、合わないからといって何回も安易な転院を繰り返すと、適切な治療が受けられない可能性があります。その理由としては、コロコロ担当医が変わると、経過を見ていないので症状や身体の状態を把握しにくいのと、担当医によって治療方針が違うため、一貫した治療を行えないことが挙げられます。

メリット・デメリットを考えている女性

歯医者を途中で変える注意点

転院先を慎重に選ぼう

転院することを決めたものの、次の歯医者を慎重に選ばないと、また治療途中で変えるという結果になりかねません。新しく通おうとしている歯医者のホームページや口コミ情報を確認し、自分の症状に合った専門分野や治療方針での受診が可能か事前に調べておきましょう。

せっかく良い歯医者を見つけても、場所や診療時間が合わないとなかなか継続して通うことが難しいため、通院の利便性を考慮して探しましょう。

現在の担当医との相談

言いにくいということもあるかもしれませんが、転院を考えている場合は、まず現在の歯医者で相談してみるのも一つの方法です。自分の意見を伝えてみることで、歯医者を変えなくても問題が解決できる可能性もあります。

また、やっぱりどうしても歯医者を変えたいと言う場合は、現在の治療内容を確認しておくと、転院先に伝えられるためスムーズに引き継ぎができます。歯医者にとっては患者様の転院はさほど珍しいことでもないので、正直な理由を話してみても良いと思いますし、言いにくければ「仕事の都合で通いにくくなった」などの理由で十分だと思います。

費用に関する注意

現在の歯医者で、矯正治療や被せ物の治療途中であった場合、中断による返金が可能か、新たな費用が発生しないか確認しておきましょう。転院後、最初から診察し直しになる可能性は高いので、転院先で思わぬ出費とならないよう、新たな費用(初診料、検査料など)を把握しておきましょう。

歯科医師の話を聞く親子

自分に合う歯医者の探し方

転院先を慎重に選ぶためには、転院先の下調べが必要不可欠です。きちんと下調べをして、自分に合う歯医者を探しましょう。

口コミの活用

口コミはたくさんの方が参考にしている重要な情報源です。インターネットの口コミサイトの評価やGoogleマップのレビューなども参考にしましょう。私も歯科に限らず、病院やお店などの情報はGoogleマップのレビューを参考にすることが多いです。

また、近所の歯医者であれば知人や家族からの評判で、信憑性の高い情報を得られます。ただし、極端な評価だけを参考にするのではなく、複数の意見を見て総合的に判断しましょう。

医院の情報確認

公式ホームページで、診療内容や設備を確認しておきましょう。中には治療の実績や症例写真を載せている場合もあるので、そちらも合わせてチェックしておきましょう。歯科医の経歴や専門分野も調べておくと、自分の望む治療に対応可能かどうか事前にわかります。

通院のしやすさ

歯医者の立地だけでなく、診療時間や予約システムもチェックしておきましょう。

私は歯科ではないのですが、以前急ぎでかかった自宅の近隣の病院がありました。しかし、仕事の勤務時間の都合上どうしても頻繁に通うことができず、転院することになってしまいました。急ぎだったとは言え、今後継続して通院が可能かの確認をしておくべきだったと感じました。

歯医者での治療は週1程度のペースで継続的に通うことが多いです。また、自分の予定が空いていても、歯医者の予約がいっぱいで希望通りに予約が取れない場合もあるので、余裕を持って通える時間帯や曜日の歯医者を選びましょう。

重視すべきポイント

自分がどこに重きを置くかで変わってきますが、ポイントとしては

①歯医者の環境:衛生管理や設備の充実度
②担当医の人柄:丁寧な説明と対応
③担当医の技術:治療実績、幅広い症例への対応力

が挙げられます。総合的に見て、自分の希望と合いそうか判断しましょう。

口コミで歯医者を選んでいる様子

まとめ

歯医者を途中で変えても、必ず今より良い歯医者と出会えるわけではありません。良い歯医者に出会おうとして何回も転院を繰り返すと、その度に治療が遅れ、どんどん完治から遠のいてしまうことになります。歯医者を変える場合は、転院を繰り返すことにならないよう、事前にしっかりリサーチしておきましょう。

最終的には実際に足を運び、雰囲気や対応を直接確認することが大切です。

2025-01-10 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

「歯医者の治療で終わりが見えない…」理由や解決策を紹介

デンタルニュース担当スタッフ、歯科衛生士の平野です。

歯医者に行った時に毎回「次はいつにされますか」と聞かれ、「治療に終わりが見えない」「いつまで通えばいいの」と思うことってありますよね。

通い続けるのが嫌で通わなくなってしまう方もいると思います。

私も以前、歯医者ではありませんが、接骨院に数ヶ月間通い終わりが見えないと感じ、通うことが嫌になってしまった経験があります。

プライベートの予定も立てにくい上に、1回にかかる治療費が数千円だとしても、週に1〜2回通っていると月数万円になってしまうので、痛い出費ですよね。

この記事では、歯医者の治療が、終わり見えないと感じるほど長くなってしまう理由について解説しています。

また、治療期間を短くするための方法や、治療期間を短くしてもらうための伝え方について考えてみたので、歯医者の治療に終わりが見えないと感じている方は参考にしてみてください。

歯科治療の治療期間について考えている男性

歯医者の治療期間が長くなる理由

歯医者に通っていて治療に終わりが見えないと感じるのは、治療期間が思っていたよりも長くかかってしまっているからだと思います。

しかし、治療期間が長くかかってしまうのには複数の理由があるのです。

ひとつずつ解説します。

⒈虫歯の進行具合

一言で「虫歯治療」と言っても、虫歯の進行状況によって治療の期間は大きく違います。

初期の小さな虫歯の場合、1回の治療で終わることもありますが、神経まで進行した虫歯の場合、1ヶ月以上の治療期間がかかることが多いです。

なぜこんなにも治療期間に差が出るのか?

それは、小さな虫歯の場合、虫歯を削ってプラスチックの材料で埋めるだけで済みますが、神経まで達した虫歯の場合、根管治療(歯の根の治療)で5回前後と、歯の土台作り、被せ物を型取りしてセットするまでと長い道のりであるためです。

2.全体のバランスを考慮している

虫歯が複数ある場合は、一度に全ての治療を行いません。

小さな虫歯なら同時に行うことがあるかもしれませんが、ある程度の大きさの虫歯を左右同時に行ってしまうと、治療期間中に噛めるところがなくなってしまったり、本来の噛み合わせの位置がわからなくなってしまいます。

全体の噛み合わせの状態を見ながらバランスを考えて治療を行うため、複数回の通院が必要になります。

3.患者様への負担を考慮している

一度に多くの虫歯の処置を行うためには、治療中に長時間お口を開けていなければいけません。そのため、患者様への負担が大きくなってしまいます。

また、前述したように、噛めるところがなくなってしまうと治療期間中に食事がしづらくなるなど日常生活に支障が出る可能性が高いため、治療をわけて行うことがあります。

4.保険診療のルール

健康保険適用の歯科治療では、原則として一度に多くの治療を行うことはできません。

健康保険内で行う治療は、処置ごとに保険点数が決まっています。この点数が高い患者様が多い歯科医院は、厚生労働省から指導や処分を受けることになります。

また、歯医者の予約システムの都合も関係しています。

一人あたりに長時間の診療時間を確保していると、他の患者様の予約がとりづらくなってしまいます。 患者様への治療を複数に分けて行うことで、一回あたりの診療時間が短くなり、多くの患者様が予約を取りやすくなります。

5.メンテナンスを継続する必要があるため

治療以外にも、メンテナンスについて終わりが見えないと感じる方もいらっしゃると思います。

メンテナンスというのは生きている限り一生続くものであるため、終わりはありません。

歯の健康を維持するためにはメンテナンスは不可欠だからです。

そのため、歯医者側からメンテナンスに通うよう指示されることがあります。

私も歯科衛生士という立場からすると、メンテナンスに通わないというのはおすすめではありませんが、嫌であれば断ることもできます。

中には仕事が忙しく、メンテナンス期間を長めに設定している方も居るので、メンテナンスに通うことを負担に感じるようであれば、担当医に相談してみましょう。

メンテナンスをしている様子

治療期間を短くするためにはどうしたらいい?

実際に治療期間を短く済ますためには、何かできることはあるのでしょうか?

いくつか取り組めそうな対策を考えてみました。

1.定期的な歯科検診を受ける

小さな虫歯など初期のうちは症状がわかりにくく、自分で気がつかないことが多いので、検診で見つけてもらうことが大事です。

また、定期的に歯科検診を受けている方は、お口の中も定期的なプロケアでメンテナンスされているので清潔に保たれ、虫歯や歯周病になりにくい環境であると考えられます。

2.早期発見・早期治療を心がける

虫歯ができても小さなうちに見つけることで、大掛かりな処置になる前に治療ができます。

定期的に歯科検診を受けたり、日常でのわずかな異変(フロスが引っかかる、舌での触感の変化、噛んだ時の違和感など)を感じたら早めに受診することが大事です。

3.日頃から丁寧な歯磨きを行う

治療が必要になる主な原因は、歯周病や虫歯であることがほとんどです。

日頃から丁寧な歯磨きを行うことで、お口の中の細菌数を減らすことができるため、歯周病や虫歯になりにくくなります。

実際に日々メンテナンスを行っている私の立場から見ても、しっかりセルフケアができている方は、お口のトラブルが少ないように感じます。

4.必要に応じて自費診療を検討する

自費診療にしても治療期間が変わらない処置もありますが、保険点数のルールなどは関係なくなるため、場合によっては治療期間を短くすることが可能かもしれません。

担当医に相談してみると良いでしょう。

フロスをしている様子

歯医者に治療期間を短くしたいと伝える方法

治療期間を短くしたいけど、そう伝えたところで短くしてもらえるのか?どのように伝えたらより短くしてもらえるのか?

治療期間を短くしてもらうための効果的な伝え方についてご紹介します。

1.治療方針の相談

まずは担当医に、今後の治療方針についてしっかり説明をしてもらいましょう。

その上で、「治療期間をできるだけ短くしたいこと」「仕事やプライベートの予定で長期の通院が難しいこと」「短期で集中して治療を行うことは可能か」というポイントを伝えましょう。

全てを担当医任せにせず、どういった治療でどのくらいの間隔が必要なのかなど、治療方針を自分でも把握しておくと、予定を立てやすいです。

2.具体的な要望を伝える

ただ「治療期間を短くして」と伝えるよりも、具体的に「1回の診療時間を長くすることは可能か」「複数の歯を同時に治療はできないか」「より効率的な治療方法や最新の機器の使用は可能か」などの提案を伝えることで、担当医側も答えやすくなります。

3.自分の状況を説明する

治療期間を短くしたい理由がある場合は、自分の状況を事前に伝えておきましょう。

「転勤や引っ越しの予定がある」「海外出張や長期休暇の予定がある」「痛みや不安感が強く、治療を早く終えたい気持ちがある」というのは理由としてよく耳にします。

担当医としっかりコミュニケーションをとることで、より効率的な治療計画を立てることにつながります。

歯科医に相談している様子

まとめ

歯医者での治療は、通っているとひたすら終わりが見えないと感じてしまうこともあると思います。

しかし、自分でもお口の中の状況を把握し、治療の流れを理解することができれば、治療の終わりまでの道のりがわかります。

治療の全体像を把握すると、案外終わりが見えてくることもあるでしょう。

また、全てを担当医任せにせずに、自分の状況などを説明したり、担当医と治療について相談することも、治療期間を短くするためには必要です。

2024-12-27 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

歯医者のホワイトニングと歯医者以外のホワイトニングの効果の違い

デンタルニュース担当スタッフ、歯科衛生士の平野です。

「歯医者でやるホワイトニングって、やっぱり他と比べて効果があるの?」

「どのくらいで白くなるの?」

ホワイトニングをしようと思って調べると、歯医者のホワイトニング以外にもホワイトニング専門のサロンなど、たくさんの情報が出てきます。

歯医者のホワイトニングと歯医者以外のホワイトニングでは一体何が違うのか?効果に違いがあるのか?を調査してみました。

私も過去にホワイトニングをした経験があるので、その時のホワイトニング効果の感想と、注意したことについてもまとめてみました。

ホワイトニングに興味のある方や、ホワイトニングをこれからしようと思っている方は参考にしてみてください。

ホワイトニングイメージ

歯医者のホワイトニングの種類

歯医者のホワイトニングの方法はいくつかあり、効果にも違いがあります。

歯医者で行うオフィスホワイトニングと、専用のトレーと薬剤を受け取り自宅で行うホームホワイトニング、その両方を併用したデュアルホワイトニングがあります。

また、あまり知られていませんが、神経が死んでしまって変色してしまった歯を白くするウォーキングブリーチという方法もあるのです。

ホワイトニングは一度行えばずっと白いままではなく、後戻りと言って元の色に戻ってしまうのですが、ホワイトニングの種類によってその効果の期間も違ったりします。

それぞれのホワイトニングの種類の特徴について解説します。

オフィスホワイトニング

オフィスホワイトニングは歯医者で治療を受けるように、歯科医師や歯科衛生士に施術してもらう方法です。

使用している薬剤も濃度が高いものなので、短期間で白くすることができます。

効果には多少個人差がありますが、中には1回の施術で白さを感じる人もいます。

1〜2週間おきに3回程度施術を受けるのが一般的です。

短期間で効果が出るため、結婚式の前など、特別なイベント前に施術を受ける方が多い印象です。

ホームホワイトニング

歯医者で歯の型取りをして自分専用のトレーを作成し、トレーの中に薬剤を入れたものを自宅で数時間装着することで徐々に白くしていく方法です。

オフィスホワイトニングに比べ弱い薬剤を使用するので、オフィスホワイトニングのような即効性はなく、効果が出るまで数日間繰り返し行う必要があります。

手間や時間はかかりますが、オフィスホワイトニングより後戻りがしにくく、効果が持続しやすいという特徴があります。

デュアルホワイトニング

デュアルホワイトニングとは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を併用する方法です。

歯医者でオフィスホワイトニングを受けた後、自宅でホームホワイトニングを継続します。

オフィスホワイトニングで得られる即効性と、ホームホワイトニングの持続力の両方が感じられます。

ウォーキングブリーチ

ウォーキングブリーチは、前述した歯の全体を白くする方法とは少し違い、神経が死んでしまって変色した歯のみを白くする方法です。

歯の神経が死んでしまうと、時間の経過とともに歯が変色していき黒ずんでしまいます。神経のない歯には通常のホワイトニングの薬剤は作用しないので、白くしたい場合は上から被せ物をするか、ウォーキングブリーチを行うしか方法はありません。

神経の死んでしまった歯の内部に薬剤を入れて直接作用させます。変色の程度にもよりますが、薬剤を数回交換する必要があります。

ホワイトニングについて患者に説明している医師

歯医者以外のホワイトニング

近年、歯医者以外でホワイトニングを行う、セルフホワイトニングサロンが増えてきています。歯医者のホワイトニングと何が違うのかを解説します。

セルフホワイトニングサロンの特徴

セルフホワイトニングサロンでは、歯医者で使用する薬剤と比べ、安全性の高い薬剤を使用しています。歯の表面についた着色汚れを除去し、歯の本来の白さを取り戻す効果があります。

歯医者のホワイトニングに比べて低価格で行うことができ、施術時間も30分程度のため、忙しい人でも通いやすいです。

サロンスタッフの指示のもと、利用者が自分で歯に薬剤を塗り、ホワイトニングを行います。

注意点と制限

セルフホワイトニングサロンの効果には限界があります。

安全性の高い薬剤を使用しているため、歯医者でのホワイトニングのように歯の内部まで漂白する効果はありません。そのため、歯の本来の色以上に白くすることは難しいです。

また、医療機関ではないため、サロンに歯科医師や歯科衛生士が在籍していることは少ないです。

スタッフが直接お口の中に触れることはできないため、全て自分で行う必要があります。

セルフホワイトニングサロンは、手軽さと低価格が魅力ですが、効果や安全性の面では歯医者でのホワイトニングに劣ります。

受け付けで説明を受けている患者

私がホワイトニングをやってみた感想

私は以前、歯医者のホワイトニングの種類のうち、ホームホワイトニングを行ったことがあります。

効果の感じ方には個人差があるとは思いますが、体験談として参考にしてみてください。

白さの持続効果

私はホームホワイトニングを始めて2週間程度で白さを感じてきました。

ホームホワイトニングの一般的な白さの持続期間は6ヶ月〜12ヶ月ほどと言われていますが、私の場合は1年以上経っても「白いですね」と言われることも多く、実際に歯の色見本(シェードガイド)でも比較して確認しましたが、白さを保つことができていました。

歯を白くしたいのが急ぎでなく、白さの持続を重視するのであれば、私は断然ホームホワイトニングがおすすめです。

注意したこと

ホワイトニングをするにあたって、食事制限があります。

ホワイトニング中は着色性の高い飲食は避けるようにとされていますが、私は毎日コーヒーを飲む習慣があったため、そこが一番の難関でした。

ホワイトニング直後1〜2時間を避け、ストローで飲むという方法も実践しましたが、結局口の中で広がってしまうので、おすすめしません。

一見何も影響がないように見えますが、ホワイトニング後は歯が色素を取り込みやすい状態となっているので、注意が必要です。

トレーに薬剤を入れ2時間装着したまま過ごす、というのもなかなか不快でした。どうしてもトレーの存在が気になってしまうので、個人的には何か集中できることや作業をしている時だとトレーのことを忘れられて良かったです。

また、連続して1週間ほどホワイトニングを行った際に、一時的に知覚過敏の症状が起こるようになりました。そのため、2〜3日おきに様子をみながらホワイトニングを行っていました。ホワイトニングをやめてからは知覚過敏の症状は治りました。

私の場合はそこまでひどい症状ではなかったので、少し日にちを空けてお休みを入れることで継続できましたが、もし症状が強い場合は、無理に続けず歯医者で相談をしましょう。

ホワイトニングイメージ

まとめ

ホワイトニングは種類によって、効果だけでなく方法や料金も変わります。

歯医者に何回も通うのが難しい方もいれば、自宅でホワイトニングの時間を取れない方もいらっしゃると思います。

ホワイトニングの方法や予算、だいたいの通院回数やかかる期間などは、事前に必ずチェックをして、自分の生活スタイルに適したホワイトニングの種類を選択しましょう。

2024-12-20 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

歯医者での麻酔が切れない?効果時間と対処法

デンタルニュース担当スタッフ、歯科衛生士の平野です。

「歯医者さんで麻酔したけど、思っていたより麻酔が切れない…いつまで効いてるの?」

「麻酔が効いたままだけど、食事はどうしたらいいの?」

歯医者の治療で麻酔をした後、なかなか麻酔の効果が切れなかったり、事前に食事の予定を入れてしまっていたということがあるかもしれません。

今回は、麻酔の効き時間と、麻酔が効いている時の注意事項について解説します。

思っていたより麻酔が切れなくて困っている方や、これから麻酔をする処置を控えている方はぜひ参考にしてみてください。

麻酔の効く時間は2〜6時間

通常の麻酔の場合は1〜3時間

歯科で通常使用されている麻酔は、「浸潤麻酔」と呼ばれています。

浸潤麻酔は痛みを取りたい歯の付近の歯茎に注射をして、麻酔薬が浸透したところの感覚を麻痺させる方法です。

浸潤麻酔の場合、効き目は1〜3時間程度になります。

例外として、アドレナリンの使用ができない患者さん(動悸や血圧の上昇が禁忌な方)が使用する麻酔薬は、通常使用される麻酔薬より持続効果が短く、30分程度の効き目になります。

伝達麻酔の場合は4〜6時間

「伝達麻酔」とは、浸潤麻酔より広範囲に麻酔を効かせることができる方法です。神経の周囲に麻酔することで、下唇や舌などの広範囲に長時間効きます。

歯医者では、親知らずの抜歯をする時にこの麻酔法を行うことが多いです。

伝達麻酔の場合、効き目は4〜6時間程度になります。

私も過去に、親知らずの抜歯で伝達麻酔をしてもらったことがあるのですが、夕方に麻酔をしてから寝る前の22〜23時頃まで麻酔の効果が効いていました。

伝達麻酔をするような外科処置の場合は、大掛かりな処置であることが多いです。私の場合も、歯茎を切って骨を削る必要があるような抜歯でした。

そのような大掛かりな処置の場合は、麻酔が切れた後に傷口の痛みが出てしまうので、麻酔が切れる前に痛みどめの薬を飲んでおいたり、私のように夕方〜夜に処置を行った場合は麻酔が切れる前に早めに寝てしまうのがお勧めです。

麻酔の効果には個人差がある

浸潤麻酔も伝達麻酔も人によって効き目に個人差があります。

そのため、麻酔を打っている側の歯医者でも、麻酔の効果時間を正確に予測することは難しいです。

歯医者で「麻酔は◯時間くらい効いてます」「お食事は◯時間後にとってください」など声かけをされることがあるかもしれませんが、あくまで一般的な目安の時間なので、言われた時間を過ぎても麻酔が切れない場合でも焦らず待ちましょう。

必ず麻酔は切れるので、安心してください。

私は今までの経験で、歯科治療で麻酔をされた方を何人も見てきましたが、早い方だと、まだおうちに帰られる前に麻酔が切れてきたという方もいました。

本当に効き目には個人差があると感じています。

 

麻酔が効いている時に注意すること

食事

歯医者で「お食事は麻酔が切れてから」と言われることが多いと思います。

なぜ麻酔が効いている間に食事をしてはいけないのか?

麻酔が効いている間に食事をとっても、体の内部に何か悪影響が出るわけではありません。

しかし、麻酔をすると治療している歯だけでなく、周りの頬や唇まで感覚がなくなります。感覚がない時に食事をしてしまうと、誤って頬や唇を噛んでしまったり、熱いものに気がつかず火傷をしてしまうリスクがあるため、麻酔が切れた後に食事をするよう勧めています。

とは言え、麻酔がなかなか切れないうちに食事の時間になってしまったり、食事の約束を入れていた場合もあるかもしれません。また、夜遅くに麻酔の処置をした場合、食事せずに寝るわけにもいきません。

その場合は、あまり噛む必要がない柔らかいものや、熱いものを避けてぬるめの温度のものを選ぶようにしましょう。

また、勢いで頬を噛んでしまうことがないよう、気をつけてゆっくり食事するようにしましょう。

アルコールを控える

麻酔とアルコールの場合も、食事と同じように体に悪影響が出るわけではありませんが、麻酔をするような虫歯や抜歯などの治療をした場合は、アルコールを避ける必要があります。

アルコールを摂取して血行が良くなることで、傷の治りが遅くなったり、痛みや腫れを引き起こす可能性があるためです。

付き合いなどでどうしても飲酒しなければならない場合は、少量にとどめる、水分補給をする、無理に飲酒せず治療部位の回復を優先するようにしましょう。

とは言え前述した通り、付き合いの場でも飲酒しなくて済む場合はしない方がベターです。

触らない

麻酔をしたことで頬や唇の感覚がなくなっているので、気になって触ってしまうことがあるかもしれません。

しかし、触り過ぎたり引っ張ったりすると、知らないうちに粘膜が傷ついてしまうことがあります。

その時は痛みがなくても、麻酔が切れた後に痛みが出てしまうので、むやみに触らないよう気をつけましょう。

特に子供の場合は、面白がってわざと頬を噛んでみたり、引っ張ってしまうこともあるので注意しましょう。

まとめ

歯医者で治療をしていると、予定していなくても急に麻酔をする必要があるかもしれません。また、予想してした時間よりなかなか麻酔が切れない場合もありますが、できるだけ麻酔が切れてから飲食をしましょう。

麻酔をすると最初からわかっている場合は、その後は予定を入れない、先に食事しておくなど事前に準備をしておくと、後々困らずに過ごせるのでお勧めです。

2024-12-13 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

歯周病のクリーニングの頻度はどのくらい?

デンタルニュース担当スタッフ、歯科衛生士の平野です。

「歯周病のクリーニングの頻度ってどのくらいが正しいのかな?」
「今の自分の頻度で合ってるのかな?」
歯科医院で定期的なクリーニングを受けている方は、3ヶ月に1回程度の頻度で通っていらっしゃる方も多いと思います。
私もクリーニングをする際、人にもよりますが、多くの方に3ヶ月ペースで来院してもらっています。
この記事では、どのような基準でクリーニングの頻度が決まるのかを解説します。

なぜ3ヶ月に1回なのか?

前述したように、歯科医院で定期的にクリーニングに通っている方は、「また3ヶ月後に来てくださいね〜」と言われたことがある方も多いのではないでしょうか?
なぜこの頻度で勧めるのか?その理由をお伝えします。

歯周ポケット内の細菌数の変化

歯周ポケット内の歯周病菌に関する研究結果によると、歯周ポケット内の細菌数はクリーニングをしてから3ヶ月で元の細菌数まで戻ってしまうと言われています。

これはいくら気をつけて綺麗に磨いても、歯周ポケット内で起こっていることなので防ぎようがありません。
とは言え、しっかりセルフケアができており綺麗なお口の状態を保てていれば、毎回きっちり3ヶ月でなくても大きな問題はありません。
大切なのは途中で通うことを辞めてしまわず、定期的にクリーニングを受けることです。

健康保険の算定が3ヶ月ごと

健康保険のクリーニングでは、保険点数が決められています。
基本的には歯周病のクリーニングの保険点数は3ヶ月に1回算定できるという決まりがあるので、多くの歯科医院では3ヶ月に1回の頻度でクリーニングを行っています。
恐らく、前述した歯周ポケット内の細菌数の変化などの理由で、この頻度が決められているのでしょう。

1〜2ヶ月で行う場合もある

クリーニングの頻度は、全員がそろって3ヶ月ごとというわけではありません。
ひとりひとり歯周病の程度も違うため、もっと短い頻度で来院するよう指示がある場合もあります。
どのような場合、短い頻度になるのかご紹介します。

重度の歯周病や全身疾患がある方

通常の歯石とりなどの歯周病治療を行っても状態が改善しない場合、歯周外科治療を行うことがあります。
そういった治療をされた方は、3ヶ月以内であってもクリーニングが必要な場合があります。
その他には、全身的な疾患の状態により歯周病の病状に大きく影響を与える場合 、 全身的な疾患の状態により歯周外科手術が実施できない場合、侵襲性歯周炎の場合も、1〜2ヶ月程度の短い頻度でのクリーニングが推奨されています。

口管強、自費クリーニングなどは月1も可能

口管強(こうかんきょう)とは、口腔管理体制強化加算の略で、歯科医院を評価する加算制度です。
患者さんの生涯にわたる口腔機能の管理を評価し、歯科疾患の重症化を予防することを目的としています。
口管強の認定を受けている歯科医院では、健康保険内の治療でも、歯周病のクリーニングの保険点数を1ヶ月に1回算定できるという決まりがあります。
しかし、口管強の認定を受けるには、厚生労働省が定めた基準を満たしていなければならないため、口管強の認定を受けている歯科医院は全国でわずか10%程度とも言われています。
当院では口菅強の認定を受けていますので、歯周病のクリーニングをより頻繁に受診することが可能です。

また、健康保険外の自費クリーニングであれば、保険点数などの縛りがないため、1〜2ヶ月程度の短い頻度でのクリーニングも可能です。

実際に来院される方のお口の状況は?

では、実際にクリーニングに来院される方のお口の中はどうなのか?
本当に3ヶ月の頻度でクリーニングが必要なくらい汚れているのか?
私の経験から解説します。

歯石のつきやすい方は3ヶ月程度でついてくる

患者さんひとりひとり、お口の中の環境やセルフケアの技術は違うので、歯石のつきやすい方は3ヶ月程度の期間でもしっかりついてきます。
日々のセルフケアをちゃんと行っている方でも、どうしても磨き方のクセはあるので、100%綺麗に磨けるわけではありません。
自分ではしっかり磨けたつもりでも、実は磨き残しや歯石がたくさん着いていた、というのはよくあることです。
さらに歯石は歯と同じような色をしており、なかなか見分けがつきません。
歯石の付きやすい位置は、下の前歯の裏側や、一番奥の歯だったりするので、肉眼で確認するのは難しいです。
歯科の実習生や新人のクリーニングで、歯石の取り残しがないか先生や先輩に確認してもらう、なんてこともあるので、素人目に見つけるのはかなり困難でしょう。
また、着色に関しても、付きやすさに個人差があるので、中にはクリーニング後1ヶ月程度でも着色が付いてしまう方もいます。

3ヶ月すぎても綺麗な人もいる

クリーニング後、3ヶ月経っても歯石がほぼ見当たらないくらい綺麗な方もいます。
このような方は、磨き残しの染め出しなどを行っても、100%ではありませんが、ほとんど綺麗に磨けています。
私はこのような方には、きっちり3ヶ月でなくてもご自分の都合に合わせての来院で大丈夫ですよ、とお話ししていますが、このような方は歯に対する意識も高いため、自らすすんで3ヶ月の頻度でクリーニングに来てくださる方が多い印象です。

まとめ

歯石の付き具合、歯周病の進行具合は、患者さんひとりひとりの環境によって大きく変わってくるので、個人差があります。
そのため、クリーニングの頻度が3ヶ月ごとの方も居れば、1〜2ヶ月ごとの頻度を勧める方も居ます。

なぜ自分がこの頻度なのか疑問に思ったら、検査の結果などをしっかり聞いて、自分のお口の状態を把握しましょう。
仕事やプライベートが忙しく勧められた頻度で通うことが難しかったり、1度行かなくなって行きづらいという場合もあるとは思いますが、歯周病は自覚症状がわかりにくく、気がつかないうちに進んでしまう病気です。
見た感じ綺麗だから、自分は気をつけているから、などと自己判断せずに、定期的にクリーニングを受診しましょう。

2024-11-29 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

歯周病の初期症状とは?原因と予防法も解説

歯磨きの時に血が出るけど、まさか歯周病…?と思ったことはありませんか?
実は、歯ぐきの出血は歯周病の初期症状のひとつかもしれません。
放っておくと歯を失う可能性も。
この記事では、歯周病の初期症状を詳しく解説し、原因や予防方法についてもご紹介します。
歯周病が気になる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

歯周病の初期症状とは?

歯周病は、歯を支えている骨を溶かしてしまう恐ろしい病気です。
しかし、初期段階では自覚症状がほとんどなく、気がつかないうちに進行してしまうことが多いため、早期発見・早期治療が大切です。
ここでは、代表的な初期症状を5つご紹介します。

①歯ぐきの出血
歯周病の初期段階では、歯磨きや食事のときに歯ぐきから出血する症状がよく見られます。
歯周病の細菌によって歯ぐきに炎症が起き、血管が破れて出血しやすくなるためです。
最初は少量の出血ですが、進行すると出血量が増えたり、長期間続くようになります。
歯周病以外にも、歯ブラシの当て方が強すぎると歯ぐきから出血することもありますが、出血が頻繁に起こる場合は、歯周病の可能性を疑い歯科医院を受診しましょう。

②歯ぐきの腫れ
歯ぐきが赤く腫れ上がり、触ると痛みを感じる場合があります。
これは、歯周病菌による炎症が原因です。
歯ぐきの腫れだけでなく、熱を感じることもあります。

③口臭
歯周病菌が作り出す揮発性硫黄化合物と呼ばれるガスが、口臭の原因となっています。
一般的には、腐った卵や腐った玉ねぎ、生ごみのような臭いがすると言われています。
歯周病以外の原因で口臭がする場合もありますが、歯磨きをしても口臭が消えない、起床時に口の中がネバネバする、などの症状が見られる場合は歯周病の可能性が高いです。

④歯が浮く
歯がグラグラするような感覚は、歯周病の代表的な症状です。
歯周病が進行すると歯を支えている骨が溶けてしまい、歯がグラグラする、噛み合わせが変わった、などの症状が現れます。

⑤歯と歯の間の隙間があく
歯と歯の間が以前よりも開いてきたように感じる場合は、歯周病が原因の可能性があります。
歯周病によって歯を支えている骨が溶けると、歯と歯の間が広がり、隙間ができてしまいます。
また、歯が長くなったように見えることもあります。

歯周病の原因

歯周病は、単に歯を磨かないことが原因で起こる病気ではありません。
様々な要因が複雑に絡み合って発生します。
主な原因として、以下の3点が挙げられます。

①歯垢と歯石
歯の表面に付着した細菌とその代謝物が混ざり合ったものが歯垢(プラーク)です。
この歯垢がかたまると、歯ブラシでは除去できない歯石となります。
歯石は細菌の温床となり、歯周病を引き起こす主な原因の一つです。
歯石に付着した細菌は、歯周組織を破壊する毒素を出し、歯周病を悪化させます。

②細菌
歯垢の中には、歯周病の原因となる細菌がいます。
これらの細菌は、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯ぐきの間に入り込み、炎症を起こします。

③生活習慣
ストレス、喫煙、糖尿病などの生活習慣も、歯周病に大きく影響を与えます。
ストレスは免疫力を低下させ、喫煙は血管を収縮させて歯周組織への血流を悪化させます。
また、糖尿病は、細菌の感染に対して抵抗力を弱めるため、歯周病を悪化させるリスクがあります。

歯周病の予防方法

①正しい歯磨き
歯周病の予防の基本は、毎日の丁寧な歯磨きです。
歯ブラシを使って、歯の表面だけでなく、歯と歯の間、歯と歯肉の境目も丁寧に磨くことが大切です。

また、歯ブラシの選び方や磨き方、デンタルフロスや歯間ブラシなどの清掃用具の使用によって、歯垢の除去率は大きく変わります。
歯科医院で正しい歯磨き方法を教わることがおすすめです。

②定期的な歯科検診
ご自身での歯みがきでは、どうしても磨き残しが出てしまうものです。
そのため、定期的に歯科検診を受け、歯石の除去や歯周病のチェックを行いましょう。

歯科衛生士によるプロフェッショナルクリーニングを受けることで、歯周病を予防し、健康なお口を維持することができます。
一般的には、3ヶ月〜6ヶ月に一度の歯科検診がおすすめです。

③食生活の改善
食生活も歯周病に影響を与えます。
特に、甘いものを頻繁に摂取すると、口の中の細菌が繁殖しやすくなり、歯周病のリスクが高まります。
そのため、糖質の摂取量を控え、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。

まとめ

歯周病は、早期発見・早期治療が大切です。
歯周病は、自覚症状がほとんどないうちに進行することが多いですが、早期に治療を開始すれば、歯を失わずに済む可能性が高まります。

歯に違和感を感じたり、出血するなど、少しでも気になる症状がある場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。
日頃から正しい口腔ケアを行い、定期的な歯科検診を受けることも歯周病予防に繋がります。

2024-11-22 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

どうして虫歯ができるの?

虫歯の原因菌

歯を磨いているのに、どうして虫歯ができてしまうのでしょうか?
人によっては虫歯が一本もないという人もいます。
その差は、お口の中に虫歯菌がいるかいないかの違いによります。

人間の口の中には数百種類の菌がいると言われています。
この菌の中で、むし歯を作る原因菌として最も病原性が高いものがストレプト・コッカス・ミュータンス菌という菌です。
下の写真がこの菌です。う~んなんだか気持ち悪いですね。

ミュータンス菌は甘いものが大好きで、食べ物に含まれる糖を食べて歯の表面にプラーク(歯垢)という白っぽいねばねばした物を出します。

プラークには沢山の菌が住み付いたマンションのようなもの。なんと1mg中に1億個ほどまでに増殖するのです。
そして、このプラークが形成されてから24~48時間で、ミュータンス菌などのむし歯菌が、食べ物に含まれる糖質によって酸を作り出します。

この酸が歯の表面のエナメル質を溶かしてしまい、むし歯ができるのです。

どのように進行するの?

むし歯は感染症ですので、放置しているとどんどん進行していきます。
むし歯の進行度はCo~C4などという言葉で表します。

C1までは自覚症状はありません。
早いうちに見つけて治療することが大切です。

Co:カリエスオブザベーションの略。エナメル質が白濁しまだ穴もあいていない状態。
C1:むし歯がエナメル質まで留まっているもの。(ほとんど無症状)
C2:象牙質まですすんだもの。(歯がしみる。冷温水痛など)
C3:歯髄(歯の神経)まで及んだもの。(ズキズキと痛む)
C4:歯の頭の部分(歯冠部)が崩壊して、根だけが残った状態。(もう痛みはない)

むし歯にならない為にはどうすればいい??

むし歯ができるにはこの様な式が考えられます。
このどれか一つでもなければ、むし歯にはならないということです。

①歯+②糖質+③むし歯菌+④時間=むし歯の発生

むし歯予防にとって最も大切なのは、適正な方法のハミガキをして、むし歯の原因になるプラークを取り除くことです。

しかし、自分での歯磨きは、どんなに丁寧に磨いても30%程度の歯垢は残ってしまうと言われています。

また、歯石になると自分では取り除くことができません。

定期的に歯科医院に行き、歯科衛生士さんに専用の器具を使って歯垢と歯石を除去してもらいましょう。

2024-11-19 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

歯周病と虫歯の違い

歯周病と虫歯、何が違うの?

歯周病と虫歯は、どちらもお口の中の細菌が原因で起こる病気ですが、それぞれ違う細菌が原因となっており、病気にかかる場所も大きく異なります。

虫歯は、歯の表面から内部に向かって進行し、歯自体を溶かしてしまう病気です。

一方、歯周病は、歯を支えている歯ぐきや骨が、歯周病菌によって破壊されてしまう病気です。

虫歯は比較的短期間で進行することが多いですが、歯周病はゆっくりと進行し、気づきにくいことがあります。

歯周病の原因と症状

歯周病は、歯垢(プラーク)の中にいる歯周病菌が、歯ぐきに炎症を起こし、徐々に骨を溶かしてしまうことで進行します。

初期の歯周病は、自覚症状がほとんどないことが特徴ですが、歯ぐきが赤くなったり、腫れたり、出血しやすくなったりすることがあります。
進行すると、歯がぐらついたり、膿が出たり、口臭が気になったりすることもあります。

また、歯周病は、心疾患、糖尿病、呼吸器疾患など、全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

虫歯の原因と症状

虫歯は、口の中にいる虫歯菌が、歯に付着した食べカスを分解して酸を作り出し、歯の表面を溶かしてしまうことで発生します。

初期の虫歯は、痛みを感じないことが多いですが、進行すると冷たいものがしみるようになったり、穴が開いたりします。
甘いものを頻繁に摂取したり、歯磨きが不十分だったりすると、虫歯になりやすくなります。

歯周病と虫歯の予防法

歯周病と虫歯の予防には、丁寧な歯磨きが最も大切です。
歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを使用しましょう。

歯ブラシでは届かない歯と歯の間をしっかり清掃することができます。
歯磨き粉には、フッ素が含まれているものを選ぶと、歯の表面を強化し虫歯予防に役立ちます。

また、定期的なメンテナンスを受けることで、早期発見・早期治療に繋がります。
歯科医院のメンテナンスでは、歯石除去やフッ素塗布などの専門的なケアの他、ひとりひとりに合った正しい歯磨きの方法の指導を受けることができます。

歯周病と虫歯、どちらが怖い?

虫歯は進行すると痛みがあるため、怖いイメージがありますが、歯を失う原因の1位は歯周病と言われています。

歯周病も虫歯も、放置しておくと歯を失う可能性があります。
しかし、歯周病は、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

歯周病は、心臓病、糖尿病、肺炎などのリスクを高めることがわかっています。

歯周病と虫歯の治療法

歯周病や虫歯の治療法は、進行の度合いによって異なります。
初期の歯周病であれば、歯石除去などの非外科的な治療で改善できる場合がありますが、進行した歯周病の場合は、外科的な治療が必要となることもあります。

虫歯の場合は、初期であれば虫歯の部分を削って詰め物をする治療で済むことがありますが、進行した虫歯の場合は、根管治療や抜歯が必要になることもあります。

歯周病と虫歯を予防するための生活習慣

歯周病や虫歯を予防するためには、日々の生活習慣の見直しも大切です。
食事では、糖質の摂り過ぎに注意し、バランスの取れた食事を心がけることが重要です。特に、甘いものを頻繁に食べる習慣のある方は、注意が必要です。

喫煙は、歯周病を悪化させるだけでなく、口腔内の免疫力を低下させ、治癒を遅らせる原因となります。歯周病が気になる方は、これを機に禁煙しましょう。

口腔環境としては、口呼吸や口が開きっぱなしの状態は、お口の中を乾燥させ、細菌が繁殖しやすい環境を作ります。口を閉じて鼻呼吸を意識しましょう。
また、ストレスは免疫力を低下させ、歯周病を悪化させる原因に繋がります。
ストレス解消のための工夫を心がけましょう。

まとめ

歯周病と虫歯は、どちらも口の中の細菌が原因で起こる病気ですが、病気にかかる場所や、症状、治療法が異なります。
どちらも放置すると歯を失う可能性がある怖い病気です。
しかし、予防と治療を適切に行うことで、健康な歯を保つことができます。
歯周病も虫歯も早期発見・早期治療が大切です。
日頃から丁寧な口腔ケアを心がけ、定期的に歯科医院を受診しましょう。

2024-11-16 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

虫歯の初期症状とは?

歯に違和感がある場合「虫歯になったかも…」「虫歯の初期症状ってどんなの?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

初期の虫歯は、自覚症状がほとんどなく、気がつかないうちに進行してしまうことがあります。

しかし、初期の段階であれば比較的簡単な治療で済む可能性も高いため、早期発見が重要です。

この記事では、初期の虫歯を自分で見つけるための特徴を詳しくご紹介します。

初期の虫歯の特徴とは?

1. 歯の白濁、茶色や黒色のシミは要注意!

健康な歯は、表面がツルツルとしていて光沢があり、乳白色をしています。しかし、初期虫歯になると、歯の表面が白く濁ったり、茶色や黒色のシミができたりすることがあります。

これは、虫歯菌が作り出す酸が、歯の表面のエナメル質を溶かし、歯の内部の象牙質が透けて見えるようになるからです。

特に歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目は汚れが溜まりやすく、虫歯になりやすい部分なので、注意深く観察してみましょう。

2. 歯の表面のツルツル感がなくなり、ザラザラしている

初期の虫歯は、歯の表面の質感にも変化が現れます。

健康な歯は表面がツルツルしていますが、虫歯になると、エナメル質が溶

かされて表面が粗くなり、ザラザラとした感触になります。
舌で歯の表面を触ってみて、いつもと違う感触があれば、虫歯のサインかもしれません。

3. 冷たいものや甘いものがしみる

冷たい飲み物やアイスクリームを食べた時、甘いものを口に入れた時に、歯がしみる感覚がある場合、虫歯になっている可能性があります。

これは、虫歯によってエナメル質が薄くなったり、象牙質が露出したりすることで、外からの刺激が歯の神経に伝わりやすくなるためです。

知覚過敏でも同じような症状が現れますが、虫歯の場合は、しみる症状が特定の歯に集中していることが多いのに対し、知覚過敏は複数の歯に症状が現れることが多いという特徴があります。

4. デンタルフロスが引っかかる

肉眼ではわかりにくい場合もありますが、歯と歯の間が虫歯になっている場合は、デンタルフロスが引っ掛かりやすくなります。

これは歯の表面がザラザラになったり、表面に小さな穴があくためです。
デンタルフロスを通した際に毎回同じところが引っかかりやすい場合は、歯科医院で相談してみましょう。

5. 口臭が気になる

虫歯菌は、お口の中に残った食べ物のカスを分解する際に、臭いのあるガスを発生させます。このガスが口臭の原因となります。
初期虫歯の段階では、まだ強い口臭はしないかもしれませんが、歯磨き後も口臭が気になる場合は、虫歯の可能性も考えられます。

初期虫歯ってどんな状態?

虫歯菌が口の中に残った糖分を分解して酸を作り出し、歯の表面のエナメル質が溶かされることで、虫歯が形成されます。

初期虫歯とは、虫歯の進行段階のうち最も初期の段階のことを言います。歯科医院ではC0と呼ばれ、エナメル質の表面が溶け始めた状態です。自覚症状がほとんどないため、気がつかずに放置してしまうケースも少なくありません。

しかし、初期虫歯を放置すると、虫歯は徐々に進行し、エナメル質の内側にある象牙質や、さらにその奥にある歯髄と呼ばれる歯の神経にまで達してしまいます。
こうなると、激しい痛みや腫れなどの症状が現れ、治療にも時間がかかってしまいます。

まとめ:毎日の歯磨き習慣を見直そう!

初期虫歯を予防するために最も大切なのは、毎日のセルフケアを見直し、虫歯の原因となるプラーク(歯垢)をしっかりと除去することです。

また、日々のケアをしっかり行うことで、ご自身の歯の異変にも気がつきやすくなります。
「もしかして虫歯かも…」と思ったら、自己判断せずに早めに歯科医院を受診しましょう。

2024-11-11 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

虫歯を放置するとどうなる?歯医者に行くべきサイン3つ

「虫歯を放置しておくと、一体どうなるんだろう?歯が痛くなるのは当たり前だけど、他に何か怖いことってあるのかな?」そう思う方もいるかもしれません。
実は虫歯を放置すると、歯の痛みだけでなく、思わぬ健康被害をもたらす可能性があります。

この記事では、虫歯を放置することによる具体的なリスクや、歯医者に行くべきサイン3つをご紹介します。

虫歯放置がもたらす恐ろしい影響

虫歯を放置すると、歯が痛むだけでなく、健康全体に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
歯の痛みを我慢してしまい、歯科医院への受診を後回しにしてしまう方もいるかもしれません。
しかし、虫歯は放置すればするほど治療が複雑になり、費用も高額になることが多いです。
また、治療が複雑化することで、最終的には歯を失ってしまう可能性も高まります。
ここでは、虫歯を放置することによって起こる恐ろしい影響について詳しく解説していきます。

1.激しい痛みと、歯の神経の壊死

虫歯が進行すると、歯の神経に達します。
この段階になると、熱いものや冷たいもの、甘いものなどがしみるだけでなく、ズキズキとした激しい痛みを感じるようになります。

痛みを我慢していると、神経は炎症を起こし、最終的には死んでしまいます。
神経が死んでしまうと痛みは治まりますが、神経を失った歯は脆くなり、将来的に破折のリスクも高まります。

2.強い口臭

虫歯によって、大量の細菌がお口の中に繁殖します。
これらの細菌は、食べカスを分解する際に悪臭を発生させます。また、歯の神経が腐ったり、歯の根の先に膿がたまったりすることでも、口臭の原因となります。

3.歯がボロボロになる

虫歯は、歯の組織を溶かして穴を開けます。
この穴が大きくなると、歯が割れたり、欠けたりしやすくなります。

4. 治療期間が長く複雑になる

虫歯が進行するにつれて、治療の期間も長くなります。
初期の虫歯であれば、歯を削る量も少なく、詰め物をするだけの治療で済むことが多いですが、神経まで達してしまうと、根管治療と呼ばれる複雑な治療が必要になることがあります。
根管治療は、歯の根の中にある神経を取り除く治療法で、治療期間が長くかかります。

5.抜歯の可能性がある

虫歯を放置し続けると、歯が根元から折れてしまい、歯を抜かざるを得ないケースも少なくありません。
インプラントやブリッジなどの治療によって、失われた歯を補うことは可能ですが、これらの治療は高額な費用がかかることがあります。

6.虫歯菌が全身へ広がる

虫歯菌は、血液に乗って全身に広がる可能性があります。
これが菌血症と呼ばれる状態です。菌血症になると、心内膜炎や脳への感染などを引き起こす可能性があります。

歯医者に行くべきサイン3つ

虫歯は、初期の段階では自覚症状がないこともありますが、進行するにつれて様々な症状が現れます。
そのうちの代表的なサインを3つご紹介します。

1.歯の痛み

虫歯が神経に達すると、ズキズキとした激しい痛みを感じることがあります。
甘いものや冷たいものがしみる、熱いものがしみるといった症状も、虫歯のサインです。

2.歯の色や形の変化

虫歯になると歯が白く濁ったり、茶色や黒に変色したりすることがあります。これは、虫歯菌によって歯が溶け、変色しているためです。
また、虫歯が進行すると、歯に穴が開きます。初期の段階では小さな穴ですが、進行すると大きな穴になり、食べ物が詰まりやすくなります。

3.口臭

虫歯であいた穴に食べ物が詰まると、そこに細菌が繁殖します。
細菌は食べ物を分解する際に、悪臭を放つ物質を作り出すため、口臭の原因となります。
虫歯がさらに進行し、歯の神経にまで達すると、神経が死んで腐ってしまいます。
この腐った神経組織から、強い悪臭がします。特に、ゆで卵の腐ったような臭いが特徴的です。

まとめ:虫歯は早期発見・早期治療が大切

ここまで、虫歯を放置することによる様々なリスクについて解説してきました。
虫歯は、初期の段階では自覚症状がないことが多く、気がついた時にはかなり進行しているケースも少なくありません。

しかし、早期に発見し、適切な治療を受けることで、治療の期間や費用を抑えることができます。
歯の痛み、歯の色や形の変化、口臭などの症状を感じたら、早めに歯科医院を受診しましょう。
また、日頃から正しい歯磨き習慣を身につけ定期的な歯科検診を受けることで、虫歯を予防し、健康な歯を長く保つことができます。

2024-11-02 | Posted in デンタルニュースComments Closed