2024-12
歯医者のホワイトニングと歯医者以外のホワイトニングの効果の違い
デンタルニュース担当スタッフ、歯科衛生士の平野です。
「歯医者でやるホワイトニングって、やっぱり他と比べて効果があるの?」
「どのくらいで白くなるの?」
ホワイトニングをしようと思って調べると、歯医者のホワイトニング以外にもホワイトニング専門のサロンなど、たくさんの情報が出てきます。
歯医者のホワイトニングと歯医者以外のホワイトニングでは一体何が違うのか?効果に違いがあるのか?を調査してみました。
私も過去にホワイトニングをした経験があるので、その時のホワイトニング効果の感想と、注意したことについてもまとめてみました。
ホワイトニングに興味のある方や、ホワイトニングをこれからしようと思っている方は参考にしてみてください。
歯医者のホワイトニングの種類
歯医者のホワイトニングの方法はいくつかあり、効果にも違いがあります。
歯医者で行うオフィスホワイトニングと、専用のトレーと薬剤を受け取り自宅で行うホームホワイトニング、その両方を併用したデュアルホワイトニングがあります。
また、あまり知られていませんが、神経が死んでしまって変色してしまった歯を白くするウォーキングブリーチという方法もあるのです。
ホワイトニングは一度行えばずっと白いままではなく、後戻りと言って元の色に戻ってしまうのですが、ホワイトニングの種類によってその効果の期間も違ったりします。
それぞれのホワイトニングの種類の特徴について解説します。
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングは歯医者で治療を受けるように、歯科医師や歯科衛生士に施術してもらう方法です。
使用している薬剤も濃度が高いものなので、短期間で白くすることができます。
効果には多少個人差がありますが、中には1回の施術で白さを感じる人もいます。
1〜2週間おきに3回程度施術を受けるのが一般的です。
短期間で効果が出るため、結婚式の前など、特別なイベント前に施術を受ける方が多い印象です。
ホームホワイトニング
歯医者で歯の型取りをして自分専用のトレーを作成し、トレーの中に薬剤を入れたものを自宅で数時間装着することで徐々に白くしていく方法です。
オフィスホワイトニングに比べ弱い薬剤を使用するので、オフィスホワイトニングのような即効性はなく、効果が出るまで数日間繰り返し行う必要があります。
手間や時間はかかりますが、オフィスホワイトニングより後戻りがしにくく、効果が持続しやすいという特徴があります。
デュアルホワイトニング
デュアルホワイトニングとは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を併用する方法です。
歯医者でオフィスホワイトニングを受けた後、自宅でホームホワイトニングを継続します。
オフィスホワイトニングで得られる即効性と、ホームホワイトニングの持続力の両方が感じられます。
ウォーキングブリーチ
ウォーキングブリーチは、前述した歯の全体を白くする方法とは少し違い、神経が死んでしまって変色した歯のみを白くする方法です。
歯の神経が死んでしまうと、時間の経過とともに歯が変色していき黒ずんでしまいます。神経のない歯には通常のホワイトニングの薬剤は作用しないので、白くしたい場合は上から被せ物をするか、ウォーキングブリーチを行うしか方法はありません。
神経の死んでしまった歯の内部に薬剤を入れて直接作用させます。変色の程度にもよりますが、薬剤を数回交換する必要があります。
歯医者以外のホワイトニング
近年、歯医者以外でホワイトニングを行う、セルフホワイトニングサロンが増えてきています。歯医者のホワイトニングと何が違うのかを解説します。
セルフホワイトニングサロンの特徴
セルフホワイトニングサロンでは、歯医者で使用する薬剤と比べ、安全性の高い薬剤を使用しています。歯の表面についた着色汚れを除去し、歯の本来の白さを取り戻す効果があります。
歯医者のホワイトニングに比べて低価格で行うことができ、施術時間も30分程度のため、忙しい人でも通いやすいです。
サロンスタッフの指示のもと、利用者が自分で歯に薬剤を塗り、ホワイトニングを行います。
注意点と制限
セルフホワイトニングサロンの効果には限界があります。
安全性の高い薬剤を使用しているため、歯医者でのホワイトニングのように歯の内部まで漂白する効果はありません。そのため、歯の本来の色以上に白くすることは難しいです。
また、医療機関ではないため、サロンに歯科医師や歯科衛生士が在籍していることは少ないです。
スタッフが直接お口の中に触れることはできないため、全て自分で行う必要があります。
セルフホワイトニングサロンは、手軽さと低価格が魅力ですが、効果や安全性の面では歯医者でのホワイトニングに劣ります。
私がホワイトニングをやってみた感想
私は以前、歯医者のホワイトニングの種類のうち、ホームホワイトニングを行ったことがあります。
効果の感じ方には個人差があるとは思いますが、体験談として参考にしてみてください。
白さの持続効果
私はホームホワイトニングを始めて2週間程度で白さを感じてきました。
ホームホワイトニングの一般的な白さの持続期間は6ヶ月〜12ヶ月ほどと言われていますが、私の場合は1年以上経っても「白いですね」と言われることも多く、実際に歯の色見本(シェードガイド)でも比較して確認しましたが、白さを保つことができていました。
歯を白くしたいのが急ぎでなく、白さの持続を重視するのであれば、私は断然ホームホワイトニングがおすすめです。
注意したこと
ホワイトニングをするにあたって、食事制限があります。
ホワイトニング中は着色性の高い飲食は避けるようにとされていますが、私は毎日コーヒーを飲む習慣があったため、そこが一番の難関でした。
ホワイトニング直後1〜2時間を避け、ストローで飲むという方法も実践しましたが、結局口の中で広がってしまうので、おすすめしません。
一見何も影響がないように見えますが、ホワイトニング後は歯が色素を取り込みやすい状態となっているので、注意が必要です。
トレーに薬剤を入れ2時間装着したまま過ごす、というのもなかなか不快でした。どうしてもトレーの存在が気になってしまうので、個人的には何か集中できることや作業をしている時だとトレーのことを忘れられて良かったです。
また、連続して1週間ほどホワイトニングを行った際に、一時的に知覚過敏の症状が起こるようになりました。そのため、2〜3日おきに様子をみながらホワイトニングを行っていました。ホワイトニングをやめてからは知覚過敏の症状は治りました。
私の場合はそこまでひどい症状ではなかったので、少し日にちを空けてお休みを入れることで継続できましたが、もし症状が強い場合は、無理に続けず歯医者で相談をしましょう。
まとめ
ホワイトニングは種類によって、効果だけでなく方法や料金も変わります。
歯医者に何回も通うのが難しい方もいれば、自宅でホワイトニングの時間を取れない方もいらっしゃると思います。
ホワイトニングの方法や予算、だいたいの通院回数やかかる期間などは、事前に必ずチェックをして、自分の生活スタイルに適したホワイトニングの種類を選択しましょう。
歯医者での麻酔が切れない?効果時間と対処法
デンタルニュース担当スタッフ、歯科衛生士の平野です。
「歯医者さんで麻酔したけど、思っていたより麻酔が切れない…いつまで効いてるの?」
「麻酔が効いたままだけど、食事はどうしたらいいの?」
歯医者の治療で麻酔をした後、なかなか麻酔の効果が切れなかったり、事前に食事の予定を入れてしまっていたということがあるかもしれません。
今回は、麻酔の効き時間と、麻酔が効いている時の注意事項について解説します。
思っていたより麻酔が切れなくて困っている方や、これから麻酔をする処置を控えている方はぜひ参考にしてみてください。
麻酔の効く時間は2〜6時間
通常の麻酔の場合は1〜3時間
歯科で通常使用されている麻酔は、「浸潤麻酔」と呼ばれています。
浸潤麻酔は痛みを取りたい歯の付近の歯茎に注射をして、麻酔薬が浸透したところの感覚を麻痺させる方法です。
浸潤麻酔の場合、効き目は1〜3時間程度になります。
例外として、アドレナリンの使用ができない患者さん(動悸や血圧の上昇が禁忌な方)が使用する麻酔薬は、通常使用される麻酔薬より持続効果が短く、30分程度の効き目になります。
伝達麻酔の場合は4〜6時間
「伝達麻酔」とは、浸潤麻酔より広範囲に麻酔を効かせることができる方法です。神経の周囲に麻酔することで、下唇や舌などの広範囲に長時間効きます。
歯医者では、親知らずの抜歯をする時にこの麻酔法を行うことが多いです。
伝達麻酔の場合、効き目は4〜6時間程度になります。
私も過去に、親知らずの抜歯で伝達麻酔をしてもらったことがあるのですが、夕方に麻酔をしてから寝る前の22〜23時頃まで麻酔の効果が効いていました。
伝達麻酔をするような外科処置の場合は、大掛かりな処置であることが多いです。私の場合も、歯茎を切って骨を削る必要があるような抜歯でした。
そのような大掛かりな処置の場合は、麻酔が切れた後に傷口の痛みが出てしまうので、麻酔が切れる前に痛みどめの薬を飲んでおいたり、私のように夕方〜夜に処置を行った場合は麻酔が切れる前に早めに寝てしまうのがお勧めです。
麻酔の効果には個人差がある
浸潤麻酔も伝達麻酔も人によって効き目に個人差があります。
そのため、麻酔を打っている側の歯医者でも、麻酔の効果時間を正確に予測することは難しいです。
歯医者で「麻酔は◯時間くらい効いてます」「お食事は◯時間後にとってください」など声かけをされることがあるかもしれませんが、あくまで一般的な目安の時間なので、言われた時間を過ぎても麻酔が切れない場合でも焦らず待ちましょう。
必ず麻酔は切れるので、安心してください。
私は今までの経験で、歯科治療で麻酔をされた方を何人も見てきましたが、早い方だと、まだおうちに帰られる前に麻酔が切れてきたという方もいました。
本当に効き目には個人差があると感じています。
麻酔が効いている時に注意すること
食事
歯医者で「お食事は麻酔が切れてから」と言われることが多いと思います。
なぜ麻酔が効いている間に食事をしてはいけないのか?
麻酔が効いている間に食事をとっても、体の内部に何か悪影響が出るわけではありません。
しかし、麻酔をすると治療している歯だけでなく、周りの頬や唇まで感覚がなくなります。感覚がない時に食事をしてしまうと、誤って頬や唇を噛んでしまったり、熱いものに気がつかず火傷をしてしまうリスクがあるため、麻酔が切れた後に食事をするよう勧めています。
とは言え、麻酔がなかなか切れないうちに食事の時間になってしまったり、食事の約束を入れていた場合もあるかもしれません。また、夜遅くに麻酔の処置をした場合、食事せずに寝るわけにもいきません。
その場合は、あまり噛む必要がない柔らかいものや、熱いものを避けてぬるめの温度のものを選ぶようにしましょう。
また、勢いで頬を噛んでしまうことがないよう、気をつけてゆっくり食事するようにしましょう。
アルコールを控える
麻酔とアルコールの場合も、食事と同じように体に悪影響が出るわけではありませんが、麻酔をするような虫歯や抜歯などの治療をした場合は、アルコールを避ける必要があります。
アルコールを摂取して血行が良くなることで、傷の治りが遅くなったり、痛みや腫れを引き起こす可能性があるためです。
付き合いなどでどうしても飲酒しなければならない場合は、少量にとどめる、水分補給をする、無理に飲酒せず治療部位の回復を優先するようにしましょう。
とは言え前述した通り、付き合いの場でも飲酒しなくて済む場合はしない方がベターです。
触らない
麻酔をしたことで頬や唇の感覚がなくなっているので、気になって触ってしまうことがあるかもしれません。
しかし、触り過ぎたり引っ張ったりすると、知らないうちに粘膜が傷ついてしまうことがあります。
その時は痛みがなくても、麻酔が切れた後に痛みが出てしまうので、むやみに触らないよう気をつけましょう。
特に子供の場合は、面白がってわざと頬を噛んでみたり、引っ張ってしまうこともあるので注意しましょう。
まとめ
歯医者で治療をしていると、予定していなくても急に麻酔をする必要があるかもしれません。また、予想してした時間よりなかなか麻酔が切れない場合もありますが、できるだけ麻酔が切れてから飲食をしましょう。
麻酔をすると最初からわかっている場合は、その後は予定を入れない、先に食事しておくなど事前に準備をしておくと、後々困らずに過ごせるのでお勧めです。