2024-09

インプラント治療のメリット・デメリットとは?

ご自身の歯を失ったあとの治療法に、入れ歯・ブリッジ・インプラントと、3つの治療法があります。
その中でもインプラントは大きなメリットがありますが、その反対にデメリットもゼロではありません。

当記事では、インプラントが入れ歯やブリッジと比較して、どのようなメリットやデメリットがあるのか解説していきます。
インプラント治療を始める前に、メリット・デメリットについてしっかり把握しておきましょう。

インプラントのメリット

①周囲の歯を削る必要がない

ブリッジの場合、歯を失った場所の両隣の歯を削る必要があります。
部分入れ歯の場合も、ブリッジのように大きく削る必要はありませんが、バネがかかる部分を少し削ります。

また、ブリッジも部分入れ歯も、実際には歯がないところを両隣の歯が支えることになるので、負担がかかり、歯の寿命を縮めてしまう可能性があります。
一方でインプラントは人工の歯根を単体で埋めるため、周囲の歯を削ったり、負担がかかる心配はありません。

②自分の歯に近い感覚で使用できる

入れ歯の場合、天然の歯と比較して、噛む力が大幅に低下してしまいます。
インプラントは自分の歯と同じような噛む力で使用できるため、違和感なくお食事を楽しめます。

また、入れ歯の場合、厚みがあったり、口の中の形に合っておらず隙間ができていると、喋りにくくなってしまうケースがあります。
インプラントの場合は、発音にあまり影響がないため自然な会話を楽しめます。

③審美性が良い

保険のブリッジの場合、治療する部位によっては、材料の選択肢が金属のみの場合があります。
また、部分入れ歯の場合も、バネが金属なので目立ってしまいます。
その点インプラントは、セラミックを人工歯に用いることで、天然の歯に近い審美性を回復することが可能です。

④顎の骨が痩せるのを防げる

歯を失ってしまうと、噛む力の刺激が顎の骨に伝わらないため、顎の骨が徐々に痩せてしまいます。
インプラントの場合は、顎の骨に人工歯根を直接埋め込むため、噛む力の刺激が顎の骨に伝わり、顎の骨が痩せることを防げます。

インプラントのデメリット

①健康保険が利用できない

インプラントは健康保険で取り扱うことができないため、自由診療になります。
そのため、健康保険適用の入れ歯やブリッジと比較すると、費用が高額になってしまいます。
しかし、なんでも噛める、健康を回復できるということは、費用以上の価値があります。

②治療期間が長い

埋め込んだインプラントと、顎の骨が結合するまで待つ期間も含まれるため、一般的な歯科治療に比べて治療期間が長くかかります。
お口の中の状態によって治療期間には個人差がありますが、通常はインプラント手術後、4〜8ヶ月程度かかります。

③外科手術が必要

インプラント手術は、歯茎を切って顎の骨を削る必要があります。
外科手術が嫌でインプラントを迷われる方もいらっしゃると思います。
手術の内容にもよりますが、通常の場合は歯を抜く程度で、痛みや腫れはそこまでありません。

手術は局所麻酔をして行うため、手術中に痛みを感じることはありません。また、当院では麻酔医による静脈内鎮静法をお選びいただけるため、快適に手術を受けることが可能です。
外科処置を伴うため、基礎疾患のある方は手術可能かどうか事前に相談する必要があります。

④定期的なメンテナンスが必須

人によっては、定期的なメンテナンスをデメリットに感じてしまうかもしれません。
インプラントは、天然の歯に比べて細菌感染に弱いという特徴があります。

金属とセラミックでできているため虫歯にはなりませんが、歯周病(インプラント周囲炎)にはなるため、日々のセルフケアと定期的なメンテナンスが必要不可欠です。
定期的なメンテナンスを怠っていると、インプラントの破損や、細菌感染などのトラブルの原因になってしまいます。
インプラントを長持ちさせるためにも、定期的なメンテナンスを受けましょう。

まとめ

以上のように、インプラント治療には、メリットとデメリットがあります。
インプラント治療が合っているのかそうではないのかは、患者さんの生活スタイルや、口の中の状況、考え方によって変わってきます。
インプラント治療におけるメリット・デメリットを把握し、納得した上で治療を選択しましょう。

2024-09-30 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

自宅でできる?知覚過敏の治し方

知覚過敏とは?

虫歯でもないのに、歯ブラシの毛先が触れたり、冷たいものを食べたり飲んだりするとき、風にあたったときなどに、痛みを感じる症状を知覚過敏と言います。

 痛みは一過性で、刺激がなくなると痛みもなくなりますが、場合によっては歯みがきに支障をきたすほど強い痛みを感じることもあります。 

自宅でも治せる?

結論から言うと、自宅でも知覚過敏の症状を改善することは可能です。

ただし、知覚過敏の症状が軽度の場合に限ります。

今回は、自宅ですぐに始められる知覚過敏の治し方と、歯科医院でできる治し方についてご紹介します。

 

自宅でできる治し方①知覚過敏用の歯磨き粉を使う

 

知覚過敏用の歯磨き粉には、硝酸カリウムや乳酸アルミニウムといった成分が含まれており、その成分が歯の神経に通じる細かい穴を塞ぐことで、神経への刺激が伝わりにくくなります。
効果を得るためには、継続的に使用する必要があります。

軽度の知覚過敏であれば、2週間程度で症状が改善されますが、継続的に使用しても症状が改善されない場合は、他の原因があるかもしれません。

その際は、歯科医院を受診しましょう。

自宅でできる治し方②ブラッシング方法を見直す

 

歯を磨く際に力強くブラッシングすると、歯や歯ぐきを傷つけ、知覚過敏の症状を引き起こす原因となります。

ゴシゴシと強い力で磨くのではなく、歯ブラシの毛先が広がらない程度の軽い力で磨くことが大切です。

硬めの歯ブラシを使用すると、歯が削れたり歯ぐきが傷ついて下がってしまうこともあるため、柔らかい歯ブラシを使い、優しく磨くよう心がけましょう。

歯科医院での治し方①知覚過敏用の薬を塗る

 

歯がしみやすくなっている部分に専用の薬剤を塗布することで、神経への刺激が伝わりにくくなり、しみる症状を抑えることができます。

一度の塗布で症状が改善される場合もありますが、複数回の塗布が必要な場合もあります。

効果には個人差があるため、症状が改善しない場合は、他の治療法を検討する必要があります。

歯科医院での治し方②歯科用プラスチックで削れた部分を覆う

 

歯の根元が削れてしまってしみる症状が出ている場合は、削れた部分を歯科用プラスチック(コンポジットレジン)で覆うことで、症状が改善します。

だいたいの知覚過敏の症状はこの方法で改善することが多いですが、歯科用プラスチックを詰めるために、必要に応じてわずかに歯を削る必要があったり、処置の際にしみる症状が出ることもあります。

また、歯ぎしりや食いしばりの力が歯にかかり続けると、詰めたプラスチックが取れたり、すり減ることがあるため、定期的な検診でチェックしてもらうことをおすすめします。

歯科医院での治し方③マウスピースを使用する

 

歯ぎしりが原因で知覚過敏の症状を起こしている場合は、マウスピース(ナイトガード)を使用して治療を行います。

自分で歯ぎしりや食いしばりをしないよう意識することも大切ですが、就寝中の歯ぎしりは無意識に行われるため、治すのは簡単ではありません。

マウスピースを装着して寝ることで、就寝中の歯ぎしりによって歯の表面や根元が削れるのを防ぐことができます。

歯科医院での治し方④歯周病治療をする

 

歯周病が進行すると、歯ぐきが下がり歯の根元が露出して、歯がしみる症状が出やすくなります。

歯周病治療では、歯垢(プラーク)や歯石を取り除くことで歯周病の進行を防ぎ、健康な歯ぐきを取り戻します。

歯石を取り除くと、歯石によって隠れていた部分が露出し、しみる症状が一時的に強くなることがあります。

しかし、知覚過敏の症状を恐れて歯垢や歯石を放置すると、歯周病が悪化し歯ぐきがさらに下がる可能性があるため、まずは歯周病を改善し、歯ぐきが下がることを食い止める必要があります。

まとめ

 

今回は、知覚過敏の自宅でできる治し方と、歯科医院でできる治し方についてまとめました。

自宅での知覚過敏用の歯磨き粉の使用や、日々の正しいセルフケアによって、知覚過敏の症状は改善できます。

しかし、知覚過敏だと思っていた症状が、実は虫歯だったというケースもあります。

自宅でのセルフケアで症状が改善しない場合や、しみる症状が続く場合は、お早めにご来院ください。

2024-09-20 | Posted in デンタルニュースComments Closed