2019-05

虫歯リスクが激減!スウェーデン式虫歯予防

なぜスウェーデンは虫歯予防大国なの?

今でこそスウェーデンは虫歯予防国として知られていますが、かつては日本より虫歯や歯周病の多い国でした。虫歯・歯周病だらけの状況を重く見たスウェーデン政府は、1970年代に「虫歯、歯周病予防」を国家プロジェクトとしてスタートさせ、現在では子どもの虫歯は日本の約10分の1以下に減りました。虫歯ゼロ大国スウェーデン式の虫歯予防法をぜひ取り入れましょう。

スウェーデン式虫歯予防法とは?

①お掃除グッズを使おう
歯ブラシだけでは歯の汚れの6割程度しか落とすことができません。虫歯になりやすい場所に合わせて道具を使い分けましょう!
歯と歯の間→デンタルフロス
歯と歯肉の隙間→歯間ブラシ
歯ブラシが届きにくい奥歯のくぼみや歯間→ワンタフト歯ブラシやスポットブラシ

②食後や寝る前にはブラッシング
食後は毎回10分~30分以内に歯を磨きましょう。また、寝ている間に虫歯菌や歯周病菌が増殖するので、寝る前には念入りに歯を磨きましょう。

③フッ素の力で歯をガード
フッ素は、虫歯菌が出す酸に対して抵抗力のある強い歯を作ったり、虫歯菌の働きを抑制したりする、いわば歯のバリアのような存在です。歯磨き粉はフッ素の入っているものを選びましょう。

④食後のキシリトールで歯垢を寄せ付けない
食後キシリトールには、ミュータンス菌などの虫歯菌を減少させ、歯を溶かす酸を作らせない働きがあります。食後、歯を磨く前にキシリトールガムやタブレットを噛みましょう。

⑤0歳からデンタルケア
スウェーデンでは、まだ歯の生えていない赤ちゃんから、食後歯ブラシを口の中に入れて歯ブラシに慣れさせます。そうすると乳歯が生えてからの歯磨きを抵抗なく行うことができるようになります。

⑥歯の健康を守る!プロのケア
スウェーデンでは多くの人が、虫歯はなくても、定期的に歯科医院を訪れています。目的は歯科衛生士による「プロフェッショナルケア(通称プロケア)」を受けること。もちろん当院でも受けることができます。特殊な器具を使ってお口の中を徹底的にお掃除します。
以上、スウェーデン式虫歯予防法として紹介しましたが、これらの予防法は日本でも既に取り入れられています。違うのは虫歯予防に対する「意識」。スウェーデンでは虫歯になったら歯医者に行くのではなく、虫歯を予防するために歯医者に通うのです。歳をとっても健康に過ごしていくために、自分の歯のケアについて意識を高く持っておきたいですね。

2019-05-17 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

歯ブラシあれこれ

先日ショッキングな情報を耳にしました。
日本に住んでいる外国人の中には日本の電車が嫌いだと言っており、その理由は日本人は口臭がきついからということでした。

たしかに日本人の歯磨きの時間は先進国の中では下位に属していて、歯ブラシ消費量、歯磨き回数いずれにしてもお隣の国、韓国とも比較にならない様子。
そんなデータをみると口腔内の様子は簡単に予想がつきますし、反論はなかなか難しいようですね。

口臭予防のために、まずは歯磨き!と歯ブラシを新調する方もいるかもしれませんね。


みなさんはどんな歯ブラシを使っていますか?

ドラッグストアで買う人、歯科医院で選んでもらう人、中には旅館でもらったのを使っている人もいたりします。

理想的な歯ブラシはどんなものか知っているでしょうか?
基本的には小さめのヘッドで毛は柔らかめから普通が良いでしょう。
硬すぎる歯ブラシは歯茎を傷めますので、柔らかな毛の方がオススメです。
ただ歯ブラシと言ってもメーカーやブランドによって特徴はおろか、使い心地も寿命も全く違います。

さて今回は歯ブラシの歴史をみてみましょう。
メソポタミア文明の遺跡では黄金のつまようじなんてものが発見されているそうです。5000年も前のものと推測されているようで、世界最古のケアグッズといえるようですが、その歴史は想像以上に古いのですね。

ヒポクラテスは羊の毛を歯の清掃に勧めたそうです。
馬毛、豚毛の歯ブラシは今でも販売されています。
しかし乾燥しやすく衛生的なナイロンが好まれてきて、現在は歯ブラシの毛はナイロンが一般的です。

ところで年間捨てられる歯ブラシの量はなんと36億本だとか。プラスチックゴミの問題などを考えると心配になる数です。

近年そんなことから柄の部分が竹で出来ているものも見かけます。割り箸でも同じようなことを聞きますが、成長が早くて環境のために比較的優しい素材のようですね。

昔は獣の骨を加工して柄にして、毛を針金で束ねて留めたものを歯ブラシとしていたようです。
柄の歴史をみると、鯨のヒゲやセルロイドなどを経て、今ある形の樹脂製となり、ナイロンの毛という組み合わせが一般化したようです。

インドやアフリカ、アジアのある地域では今現在でも木を噛んでほぐした状態で歯を磨く習慣があるそうです。歯ブラシは存在していても敢えて併用している人もいるのだとか。

日本の歯ブラシはとても小さくて、子供用なのかと海外から来た人は驚くようです。
お口の大きさを考えると小さいほうが隅々まで磨きやすく、奥歯の裏だって親知らずまでもよく届くのです。

良く見てみると歯ブラシの植毛状態も様々です。丸や、楕円形のものもあります。

海外旅行に行く機会があれば、歯ブラシコーナーを見てみるのも面白いかもしれませんね!

2019-05-15 | Posted in デンタルニュースComments Closed