デンタルニュース

ステインについて

歯の汚れの話になるとよく出てくるのがステインについてです。
着色汚れのことをステインと呼びます。 

ステインになる原因として、お茶や紅茶コーヒー、ワインなど着色しやすい飲み物、タバコやカレーなどがよく挙げられます。
ちょっと残念に感じる方もいるかもしれませんが、ココアやチョコレートなども色がつきやすいと言われています。

例えばコーヒーや紅茶を飲んだ食器は水洗いだけでは茶渋がついてくるので想像がつくと思います。


ではなぜきちんと歯磨きをしているのに色がついてしまうのでしょう。

歯の表面には歯磨きで落としきれないタンパク質が鎖のようにガッチリとついています。
また口が乾きやすい人も汚れが残りやすくなります。
色の着きやすいものを口にしたあとは、口をゆすいだり、水を飲んだりすると良いでしょう。

このタンパク質に絡みついた着色汚れは歯科医院に行くと簡単に取ることができます。

数ヶ月ごとに歯科医院でのプロケアを続けていると、汚れだけでなく歯石が付着することも同時に防ぐことができ、最終的に今ようやく認知されてきている予防歯科と言う流れに乗ることができるのです。

その結果、歯周病も防ぐことができるのであれば嬉しいですね。

ではこの着色汚れはどのように落としていくのでしょうか。

歯科医院では歯を傷つけることなく、専門技術を身につけた歯科衛生士やドクターが特殊な器具を用いて着色を取ります。

超音波の器具やスケーラーと呼ばれる器具で丁寧に汚れだけを削り取ったり、歯を傷つけない細かなパウダーを吹き付けて汚れを浮かし取ったりしていきます。

保険治療の範囲になるもの、自費になるものなどそれぞれですのでよくご相談ください。

またそのメンテナンスの後にはしっかりと歯の表面を専用の器具で磨き上げ、次の汚れがつかないよう仕上げます。

この一手間がこの後の数ヶ月を快適に過ごすためのプロの技になります。

時々歯の汚れを削り取るような便利グッズを見かけることがありますが、一般の方が使用するのはおすすめできません。
その理由は一時的に汚れを削り取ることはできるかもしれませんが、そのあと削り取った表面は粗造で、さらに汚れを呼んでしまいます。
いつのまにか汚れが着いては削り、また付着し削るというサイクルに陥ってしまいます。

また口の中という衛生的に保ちたい部分を消毒や滅菌処理ができていない器具を用いるようなケアは非常に危険です。

また研磨剤の多い歯磨き粉を積極的に使用すると、目に見えない小さな傷が歯の表面につくことで着色汚れを招きやすくなります。

やはり餅は餅屋、歯科医院で早いうちにケアをしましょう。
歯の表面に着色汚れが見えた頃が歯科医院に行くサインと捉えれば、歯科医院を定期的に訪れるチャンスになるかもしれませんね。