デンタルニュース
どうして虫歯ができるの?
虫歯の原因菌
歯を磨いているのに、どうして虫歯ができてしまうのでしょうか?
人によっては虫歯が一本もないという人もいます。
その差は、お口の中に虫歯菌がいるかいないかの違いによります。
人間の口の中には数百種類の菌がいると言われています。
この菌の中で、むし歯を作る原因菌として最も病原性が高いものがストレプト・コッカス・ミュータンス菌という菌です。
下の写真がこの菌です。う~んなんだか気持ち悪いですね。
ミュータンス菌は甘いものが大好きで、食べ物に含まれる糖を食べて歯の表面にプラーク(歯垢)という白っぽいねばねばした物を出します。
プラークには沢山の菌が住み付いたマンションのようなもの。なんと1mg中に1億個ほどまでに増殖するのです。
そして、このプラークが形成されてから24~48時間で、ミュータンス菌などのむし歯菌が、食べ物に含まれる糖質によって酸を作り出します。
この酸が歯の表面のエナメル質を溶かしてしまい、むし歯ができるのです。
どのように進行するの?
むし歯は感染症ですので、放置しているとどんどん進行していきます。
むし歯の進行度はCo~C4などという言葉で表します。
C1までは自覚症状はありません。
早いうちに見つけて治療することが大切です。
Co:カリエスオブザベーションの略。エナメル質が白濁しまだ穴もあいていない状態。
C1:むし歯がエナメル質まで留まっているもの。(ほとんど無症状)
C2:象牙質まですすんだもの。(歯がしみる。冷温水痛など)
C3:歯髄(歯の神経)まで及んだもの。(ズキズキと痛む)
C4:歯の頭の部分(歯冠部)が崩壊して、根だけが残った状態。(もう痛みはない)
むし歯にならない為にはどうすればいい??
むし歯ができるにはこの様な式が考えられます。
このどれか一つでもなければ、むし歯にはならないということです。
①歯+②糖質+③むし歯菌+④時間=むし歯の発生
むし歯予防にとって最も大切なのは、適正な方法のハミガキをして、むし歯の原因になるプラークを取り除くことです。
しかし、自分での歯磨きは、どんなに丁寧に磨いても30%程度の歯垢は残ってしまうと言われています。
また、歯石になると自分では取り除くことができません。
定期的に歯科医院に行き、歯科衛生士さんに専用の器具を使って歯垢と歯石を除去してもらいましょう。